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このコーナーでは子供たちのサッカーに関して保護者の方、学校の先生、プロのコーチからお父さんコーチまで、皆様からのお問い合わせや、質問、そしてトピックス等を交え、ジェイルーツメソッドの一部を紹介しながら掲載いたします。

第2回 子供ってすごい。

指導の現場に立っていると日々このような気持ちになります。上手とか上手くできないとか関係なく、いろんな場面で感心・感激・感動させられます。

前回は子供の自主性に関するトピックをご紹介しました。
今回はトレーニング時に目にした驚きの場面です。

とある公立小学校の授業を担当していた時のことです。
ジェイルーツのトレーニングの流れにのって様々な内容を行っていた中でした。サッカーのトレーニングを行う時に「ボールリフティング」*ボールを足でお手玉のように落とさずに蹴り続ける というものがよく行われます。落とさずにできるようになると子供達はとても自信が付きます。

このトレーニング、直ぐに上手になる方法があるのですが、それはいずれお話しする機会があればするとして、小学校の授業において「サッカーをやったことがない」「サッカーはあまり好きではない」という子もいる中でボールリフティングへの挑戦です。
「1度蹴ったら必ず1度落としてね」ということと、「失敗して続けられなくなったら、今までの回数に加算してカウントしていきましょう」ということを子供達には伝えました。
40分ほどの授業の中で15分も行わない中で、2回目の授業の際に「じゃあみんな加算していきながら200回!」という課題を与えました。「えぇーっ!」という子供達の驚きの声もありましたが、いざ挑戦です。
こちらは100回できることを目標にしているのですが、多い数字をあえて提示しました。少しの時間しかないために半分くらいの子供達は到達できないかなと予想していたのに反し、「できたー」の声がたくさん聞こえてきました。正直驚きです。

当然子供達と指導者の関係の作り方にも様々な工夫がされていますが、指導者側のポイントを上手に把握できた子供達、そしてそれをあきらめずに続ける集中力、本当に感心です。

聞くところによると、放課などの時間や、家での暇な時間に少しずつでもボールを蹴ったという子供達が多くいたということです。

ジェイルーツの考え方の中に、自分ひとりの時間にボールに向き合うような環境を、ということがありますが、見事にこなしてくれたのです。

リフティングというのは技術トレーニングなので「反復」ということがポイントです。
今回のこの中では「反復」することを子ども自身自らが取り組んでいくという中で、

失敗してもいい(落としてもいい)
失敗しても加算される(それまでのがんばった分も含まれる)

といったことが子供のモチベーションをくすぐることができたのではと思っています。
ただ、大人になってもひとつの課題や目標に真摯に取り組む続けることは大変難しい。
子供の集中力!というものに対してあらためて「やっぱり子供ってすごい」と思う一場面でした。

by Jroots 

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